無いときは使わなくてもOK?
排水性よくなるの?
記事によっていうことがバラバラなんだよね...
という疑問を解決できる記事になっています。
なぜなら個人の感想ではなく、科学的事実にもとづいて、鉢底石が必要かどうかをお伝えするからです。
記事の前半では、鉢底石を入れたプランター内で何が起きているのか、後半では、排水性を向上するにはどうすべきか、を解説します。
この記事を読むと、鉢底石がいかにムダかわかります。
【結論】プランターに鉢底石は不要
もし「プランターや植木鉢のなかの排水をよくしたい」という理由で、鉢底石が必要か迷っているなら、鉢底石のことは今すぐ忘れましょう。
鉢底石をしきつめても、水はけをよくする効果は得られません。
これは科学的にわかっています。
【根拠】水の性質と鉢底石の関係
水の性質をご存じでしょうか?
水の性質を知ろう!
水は粒のこまかいモノから、あらいモノへ簡単に流れません。境目に到達すると、そこで流れがとまります。
上記をプランター内に当てはめると、粒のこまかいモノ=土、粒のあらいモノ=鉢底石です。つまり水は土から鉢底石に、かんたんに流れません。
大部分の水は、なるべく土の中にとどまろうとします。そして土が、これ以上の水を溜め込めなくなると、ようやく鉢底石の方へ流れだします。
実際に、イリノイ・エクステンション大学の記事に記述があります。
引用元:UNIVERSITY OF ILLINOIS EXTENSION
これが実際に鉢底石を入れたプランター内で起こっていることです。
【証明】実験して確認しよう!
と思われた方もいるかもしれません。
そんな方は自分の目で、実際に確かめてください!
動画で確認する
鉢底石と土を使って、実験をおこなった動画があります。音声は英語ですが、映像からだいたいの内容はつかめると思います。
下記のサムネイルをクリックすると、別画面でYouTubeページが開きます。
動画の引用元チャンネル:joegardenerTV
自分で実験する
実験を自分でやってみたいという方は下記の手順を参考にしてください。
実験の手順
- 中の見えるクリアな容器をふたつ用意し、底に排水用の穴をあける
- 1つ目の容器:鉢底石と土を入れる(石を多めにすると比較しやすい)
- 2つ目の容器:土だけいれる
- 両方の容器に、ゆっくりと水をかけていく
- 比べてみる
水をたくさん含んでいる部分は、土の色がこくなります。鉢底石の上部の土に、水がたまっているのが確認できたでしょうか?
実験の結果がしめすとおり、鉢底石に排水をよくする効果はありません。
鉢底石でプランター内の環境は悪化
鉢底石をプランターに入れると、排水の手助けにならないどころか、むしろ悪化させます。逆効果なのです。
なぜなら鉢底石は、たんにプランターの底上げをしているだけだからです。
「底上げ」によるデメリット
- プランター内が狭くなる
- 土の量が少ない為、植物がアクセスできる栄養分も少ない
- 根をしっかり張れない
- 水がたまる部分が根に近くなり、根腐れをおこしやすい
排水性の向上に必要なこと
プランターのなかの排水や通気を向上させたいなら、土そのものを改善するのが一番です。
市販の土で「プランター栽培用」としてあるものを選べば、たいてい排水性や通気性を考慮した配合になっています。
もし自分で土を混ぜるのであれば、パーライトやバーミキュライトをほどよく土に混ぜておけばOKです。
それに加えて、フェルト製のポットを使うことも検討してみてください。
排水や通気だけでなく、根っこのシステムが健康になるメリットがあります。植物にとってよい環境を提供できます。
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鉢底石をなくして植物に最適な環境を作ろう!
最後にもう一度内容をまとめて置きます。
まとめ!
- 排水性の為にプランターに鉢底石は不要(科学的に実証ずみ)。
- 鉢底石は入れず、その分もっと土を入れるべき。
- 排水性の向上には、土そのものを改善することが大切。必要であればプランターも見直す。
プランターに必要なものは、鉢底石でなく充分な良質な土です。
植物がアクセスできる土が多ければ、栄養もたくさん保て、根はるスペースも広がります。根が健康であれば植物は元気に育ちます。
もう鉢底石はいらないですね?