こんにちは、マユミです。

と、いう方に向けています。
パールハーバーには、戦争に関する複数の博物館が集まっています。
真珠湾攻撃ビジターセンター&USSアリゾナ記念館
戦艦・潜水艦USSボーフィン潜水艦博物館、戦艦ミズーリ記念館
戦闘機パールハーバー航空博物館
何を見ればよいのか?迷いますよね。
全部見ようとすると、(私の感覚だと)1日じゃ足りません。
初めてのパールハーバー観光なら、日本人としてまず見るべきは真珠湾攻撃、つまり「ビジターセンター&USSアリゾナ記念館」です。
当時の日本の愚かさと優秀さ、両方を知ることができるからです。
日本が何をしたのか?

この記事の前半では、「ビジターセンター&USSアリゾナ記念館」の見どころや回り方、後半は、パールハーバー観光に役立つ基本情報を紹介します。
ご旅行の前に、ぜひお読みください!
ビジターセンター&USSアリゾナ記念館【見どころ&回り方】
おすすめの回り方と所要時間
ビジターセンターって、軽く見られがちですよね。
でもこのビジターセンターこそが、「真珠湾攻撃」を学ぶうえで、一番時間をかけて見学してほしい場所です。
ビジターセンター内には、2つの博物館、シアター、屋外の展示品があり、無料で見れます。
おすすめの回り方は、
- 戦争への道博物館
- 攻撃時資料博物館
- シアターで映画を見る:23分
- USSアリゾナ記念館(要予約$1):45分
- 追悼の広場&屋外の展示品
ここまでで、所要時間の目安4〜5時間です。けっこう疲れると思います。
もしまだ余裕があれば、戦艦ミズーリなどその他の施設(有料)を、見学するとよいかと思います。

というのも、USSアリゾナ記念館は、犠牲者が船とともに眠っている場所です。
なぜ彼らが命を落とすことになったのか?
歴史を知ってから訪れないと、あまり意味がないように思います。
なのでまず博物館をみて、その後にUSSアリゾナ記念館で追悼する、という流れがおすすめです。
戦争への道博物館
アメリカが第二次世界大戦に参戦するきっかけを与えてしまった、真珠湾攻撃。
「学校で習ったけど、ほとんど忘れた。」
という人も、いるのでないでしょうか?


Pacific Historic Parksのパンフレットより
見どころ
- 時代背景、日本の野望、アメリカの意向
- アメリカ軍の戦艦:アリゾナ号の模型
- 日本軍の空母:赤城の模型
- 3つの動画(インタビューなど)
- 日本軍の巧妙で細かな作戦
日本への警戒が強まる中、アメリカ軍ハワイ基地では、日本からやってくる日本軍よりも、むしろハワイ現地にいる日系人(人口の約37%)による妨害工作を恐れていました。
そして当時はまだ、戦艦が主流の時代です。
なので、まさか日本軍が、しかも空からやって来るなんて、夢にも思っていなかったのです。
ここから時代は、戦闘機の時代へと移っていきます。
上の写真は、「赤城」の模型です。

何で日本が攻撃をしたのか?という背景の部分と、日本軍の欲張りすぎた野望、練りこまれた作戦も面白いので、その辺もぜひ見てほしいです。
生存者のインタビュー動画からも、当時の様子がよく伝わってくるので、時間があれば見てみてください。
攻撃時資料博物館
2つ目の博物館では、12/7当日〜その後について学びます。

Pacific Historic Parksのパンフレットより
見どころ
- レーダー監視員の勘違い
- 日本軍が改良した「魚雷」
- 攻撃当日の様子(ミニシアターの映画、写真)
- 生存者インタビュー(動画3つ)
- ハワイ在住の日系人の苦悩
- USSアリゾナ記念館の模型
攻撃の朝、実はアメリカ軍は、レーダーで日本軍の戦闘機をキャッチしていました。
ただその日はたまたま、軍用機B17がアメリカ本土からハワイ基地に到着する日だったため、レーダー監視員は日本軍の戦闘機を、味方のものだと勘違いしてしまいます。

そしてもう1つ、アメリカ軍の誤算が、「魚雷」という水中用の兵器です。
これは、兵器を飛行機で空から海へ落とし、敵軍の船を海中から攻撃するというしくみで、ポイントは「海に深さがないと使えない」ことです。
真珠湾の海は浅いので、アメリカ軍は「さすがに魚雷はないでしょ」と油断していました。


魚雷のうしろの部分を、金属から木材に変えることで軽くします。
それによって、浅い海、つまり真珠湾でも使える魚雷となり、アメリカの戦艦に大きな被害を与えました。

ただし、日本軍の最大の目的であった、
・アメリカの空母(戦闘機の発着地になる船)の破壊
・アメリカ軍のやる気をなくす
の2点は達成できず、むしろ「アメリカを怒らせる結果」となりました。
展示の後半には、USSアリゾナ記念館の模型があります。
また戦時中に、ハワイの日系人がどのような扱いをうけたのか、という部分もぜひ見ていってほしいです。

真珠湾メモリアルシアター
シアターでは、真珠湾攻撃のドキュメンタリー映画を上映しています。
- 予約なし無料
- 上映時間:23分間
- 上映スケジュール:1時間に2回。毎時間15分と45分スタート
開始時間の少し前に、シアター前の列に並びます。
列は2つあり、1つはUSSアリゾナ記念館へ行く人が並ぶ列。もう1つの列が、映画を見る人の列です。
シアター前には係の人が待機していて、案内&誘導してくれます。不明点があれば声をかけてみましょう!

USSアリゾナ記念館
USSアリゾナ記念館は、1941年12/7の犠牲者を追悼し、海に沈んだ戦艦アリゾナ号をまたぐように建てられています。
入り口を入ると、7つの大きな窓のある集会室があり、その奥に記念碑があります。

アリゾナ号からは、今でも油が流れだしていて、油の流出は今後500年くらい続くだろうと言われています。
記念館の見どころは、
- 海に沈んでいるアリゾナ号(一部が見える)
- アリゾナ号から流れている油(水面)
- 犠牲者の名前が刻まれた記念碑
- 記念館のデザイン
です。
とはいっても、記念館を訪れる目的は「追悼する」ことです。

この場所を訪れることで、歴史を振り返り、新たに平和を願うことができればいいなと思います。
見学の流れ
予約時間の10分前までに、シアター前に集合。
時間になるとまずシアターに案内され、そこで係員から注意事項を聞きます。
注意事項のポイントは、
- 死者に対して敬意を払う(騒がない、大声をださない)
- ボートの乗り降りの時、デッキで立ち止まらない
- 帰りのボートに乗り遅れない
です。
ボートの乗船時間をふくめた、全体の所要時間は45分、その内、USSアリゾナ記念館での見学時間は15分です。
予約について
USSアリゾナ記念館へ行く時は、
・オンラインで事前予約する
・当日現地にて申し込む(空席待ち)
のどちらかです。
席数が決まっているので、事前予約することをおすすめします。(予約方法は、記事の後半を参照。)
当日現地で申し込む場合は、その日空席がでるかどうか、運まかせになるので注意してください。
追悼の広場&屋外の展示品
「追悼の広場」の記念碑には、犠牲になった軍人と市民の方の名前が刻まれています。
その他、小道に沿って展示物がいくつかあるので、海沿いを散歩しつつ、見てみるとよいかと思います。

以上で、「ビジターセンター&USSアリゾナ記念館」の見学は終わりです。
展示内容を100%楽しむためのツール
オーディオガイドを借りる(有料)
日本語のオーディオガイドを、有料で利用できます。

入り口を入って正面にある、オーディオツアー受付で借りられます。
係の人が言語を設定してくれるので、「Japanese, please.」と言って日本語音声に設定してもらいましょう!

Pacific Historic Parks オーディオツアーのパンフレットより
3種類のプランがあり、違いは「音声が聞けるスポットの数」です。
主要ポイントだけ聞ければよいのか、全部聞きたいのか、もしくはその中間か?ですね。
チーフ(15スポット) | 大人:$7.99 子供:$5.35 | 目安30分〜 |
コマンダー(22スポット) | 大人:$9.99 子供:$7.99 | 目安60分〜 |
キャプテン(全28スポット) | 大人:$12.99 子供:$8.99 | 目安90分〜 |
※上記の料金は、2023年9月現在のものです。
所要時間の目安は、オーディオだけを聞いて回った場合です。
オーディオを聞くだけでなく、展示の説明を読んだり、映像を見ながら回るとその分の時間もかかります。
余裕をもったプランを立てると、よいかと思います。
カメラ翻訳アプリを使う
展示品の説明は、すべて英語で書かれています。
なので英語が苦手の人は、

ここでは、グーグルレンズ(グーグル翻訳アプリ)を紹介します。
スマホのカメラで展示品の英語説明をスキャンすると、
日本語に翻訳してくれます。
読むのがめんどうだったら、音声ボタンを押せば読み上げてくれるので、音声を聞きつつ展示品を見ることができます。
※上記で紹介したビジターセンターの博物館では、カメラ撮影が許可されています。
映画「トラ・トラ・トラ!」を事前に見ておく
歴史にあまり詳しくない方は、映画「トラ・トラ・トラ!」を事前に見ておくとよいです。
多少の事前知識があると、展示に対する興味が大きく変わるからです。
「トラ・トラ・トラ!」は、日米が共同で作った映画で、真珠湾攻撃の全体像を学ぶのにベストな作品です。
アメリカ側の話はアメリカが、日本の側の話は日本が制作をしているため、両側の視点でフェアに描かれています。

パールハーバー観光【基本情報】
営業時間
サンクスギビング、12月25日、1月1日を除いて、毎日営業しています。
ビジターセンター | 午前7:00〜午後5:00 |
USSアリゾナ記念館 | 午前8:00〜午後3:30出発分まで |
USSボーフィン潜水艦博物館 | 午前7:00〜午後5:00 |
戦艦ミズーリ記念館 | 午前8:00〜午後4:00 |
パールハーバー航空博物館 | 午前9:00〜午後5:00 |
※USSアリゾナ記念館は、天候によって当日キャンセルになる場合があります。
パールハーバーへの交通手段(個人での行き方)
ワイキキからパールハーバーまでの交通手段は、大きく分けて4つです。
交通手段
- UberやLyftで配車する(片道$35-45くらい)
- レンタカーで行く(駐車場$7)
- 公共バス:TheBus(乗車1回$3)
- 乗合シャトル(往復$35〜)
UberやLyft
・ワイキキから片道:$35-45くらい
・渋滞でなければ約30分
ハワイでは、Uber(ウーバー)の他に、Lyft(リフト)も利用できます。料金に大差はないのでお好きな方で。
レンタカー
・駐車場1日1台:$7
・渋滞でなければ約30分
好きなところに駐車したあと、料金は看板にあるQRコードを読み取ってオンラインで払うか、ビジターセンター内のキヨスクで払います。
駐車場の出入り口にゲートは無く、スタッフもいないので、(今のところ)良心にまかせた支払いシステムとなっています。
公共バス:TheBus
・乗車1回:$3
・渋滞でなければ1時間15分前後(バスのルートによる)
ワイキキから、乗り換えなしで行けるのは20番、42番。
ただ本数が少ないので、タイミングによってはそこそこ待ちます。
バスの乗り換えでもOKなら、グーグルマップの行き方検索で、最適な乗り換えをチェックしてみてください。
乗合シャトル
・ワイキキから往復:$35〜
・渋滞でなければ約35分〜(複数のホテルでお客さんを拾うので、ちょっと時間かかる)
乗合なので、UberやLyftと比べて安い点がメリットです。約半額ですね。
その一方、送り迎えの時間が決まっているので、自由度は低いです。
料金は催行会社によるので、よく調べてください。

パールハーバー観光での服装
カジュアルな服装で大丈夫です。
ただし水着や裸に近い服装、不適切なメッセージの書かれたTシャツなどは避けてください。
敷地内を歩いたり、ボートの乗り降りで段差があるので、動きやすい服と靴がおすすめです。

5月〜10月の夏の間は特に暑く、日差しも強いので、熱中症にならないように気をつけてください!
施設に持ち込める荷物
リュックやバッグ類は持ち込めないので、身軽でいきましょう。
持ち込める所持品は、財布、スマホ、カメラ類(ケースなし)、キャップの閉まるペットボトルの水、傘、持病薬、杖、上着のみです。
(※車椅子、ベビーカーはOK)

それ以外の荷物がある場合は、入り口の手前で預けてください。
カバン1個$7、大きいスーツケース1個$10です。
日本人は気まずいのか?
まったく気まずくないです。
逆に、広島や長崎の原爆資料館に、アメリカからたくさんの人が訪れて、見たり考えたりしてくれたら嬉しくないですか?
個人的には、むしろ「日本人まったく来ないよね」という状況になってしまう方が、よっぽど気まずいように思います..

USSアリゾナ記念館の予約方法
USSアリゾナ記念館の予約は、8週間前から可能です。
チケットは2回に分けて発行されます。
・1回目:8週間前の午後3時
・2回目:前日の午後3時
※ハワイ時間です。ハワイの午後3時は、日本では翌日午前10時です。
1回目発行分のチケットが取れなかった場合、前日に発行されるチケットを狙うことになります。

公式予約サイトUSSアリゾナ記念館の予約ページへ
予約方法
まず、アカウントを作ります。
情報入力 → メールが届くので承認&パスワード決める → 予約ページに戻ってログインします。

日時とチケット枚数を決めます。
日付 → チケット枚数 → 時間 → 「Request Tickets」ボタンと進みます。
青色のAは、チケットあり。今予約できます。
黄色のNRは、1回目発行分チケットは完売、2回目分チケット発行待ち。もしくは、まだ8週間前になってない日付です。
※チケット1枚につき、手数料$1です。
あとは、画面にそって進めて(規約に同意、必要な情報入力して)完了です。

さいごに
初めてのパールハーバー観光におすすめの、「ビジターセンター&USSアリゾナ記念館」について紹介しました。
学びのある有意義な時間が過ごせると思うので、ぜひ訪れてみてください!
以上です。